相続が開始したら必要になるさまざまな手続きとは
 

こんにちは、今日は「相続開始時に必要になる手続き」についてお話していきたいと思います。
親族が亡くなってから、相続手続きが必要なことに気付いて慌ててしまう人や、手続きの種類が多く時間もかかるため何から始めればいいのか迷ってしまう人もいます。そこで今回は、遺産相続の基本的な手続きについて解説します。

◆相続に必要な手続きは多く、事前の心構えが肝心◆

まず、手続きのおおまかな流れについて説明します。
被相続人が亡くなって死亡届を提出したら、まずは以下のような手続きを行います。

●公的年金の受給停止の手続き
●国民健康保険証など、保険証の返却
●世帯主の変更が生じる場合は、世帯主の変更届
●加入していた生命保険の死亡保険金請求手続き
●公的遺族年金の受給手続き

次に、相続財産に関する手続きとして

●相続人及び相続財産の調査・確定
●遺言書の有無を確認
●遺産分割をする場合には、遺産分割協議書の作成
●不動産の相続登記
●株式などの有価証券がある場合は、解約または名義変更の手続き
●被相続人名義の預貯金の解約、または名義変更

などが必要になります。

◆相続する財産を調査するときに注意すべきポイント◆

先述の通り相続が開始したら、まず相続財産の調査と確定を行います。これは、被相続人が生前どのような財産を所有していたのか、借金などのマイナスの財産があるかどうかも含めて調査します。
このときに見落としがちなのが、デジタルで管理されている資産です。例えば、ネットバンクに保管されている預貯金、ネット上の証券会社で購入した有価証券や外貨などです。オンライン上で、サブスクリプションサービスなどを契約している可能性もあります。
その場合は、相続人に引き継ぐか、解約をする必要がありますが、そもそも、デジタル資産は本人以外が把握するのは難しく、存在が分かっていてもIDやパスワードが分からないと迅速に対処できません。普段から情報をまとめて保存しておくようお願いしておきましょう。
デジタル資産についても漏れなく調査を行い、相続放棄をすると決めたのであれば、相続の開始を知った時から3カ月以内に家庭裁判所に対し相続放棄の手続きをする必要があります。相続が開始したときに慌てないよう、専門家に相談しておくなど事前に準備しておきましょう。

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