賃貸アパート・賃貸マンションのコンセプトについて
 

こんにちは、
最近いつも言ってる気がしますが、今日も暑いですね。

今回は”賃貸アパート・賃貸マンションのコンセプト”についてのお話しです。

賃貸経営における様々なコンセプトの設定は事業計画の基礎になるもので、計画の一番始めに熟慮の上、決定するものになります。
間違いのない結論に導くには綿密な市場調査が欠かせません。

◆ 1棟14部屋のアパートに7つのコンセプト ◆

【弊社事例】
・東京メトロ東西線「南砂町駅」徒歩17分
・工務店施工
・在来木造3階建てアパート(14部屋)

【1つのメインコンセプトと7つのサブコンセプト】
当建物は駅から徒歩17分と離れていることや周辺にある賃貸物件の賃料相場が低いエリアであること、余り治安が良いとは言えない地域であることから、建物全体としては「セキュリティはしっかりしているけど、家賃は抑えられている部屋」をメインコンセプトとし、工務店で建築することで建築費を抑えながらも、共用玄関にはオートロックと宅配BOXを完備、防犯カメラも3台設置、更にSECOMのホームセキュリティも導入してセキュリティに配慮しました。また、お部屋のタイプ毎に7つのサブコンセプトを立て、間取りや水廻り設備の仕様・内装のグレードをそれぞれ変えました。
事業コンセプトはそのエリアや周辺の市場調査結果をもとに設定しますので、土地の広さや形状が同じでも土地の場所によって大きく違ってきます。また、オーナー様のご要望も反映されますので、同じコンセプトでも内容に細かい違いが出てきます。

◆ 入居状況 ◆

築7年目になりますが、新築以来ずっと入居率97%前後を保っています。
建設会社や不動産会社の広告を見ると「平均入居率98%」とか掲載されているのをよく見かけますが、実際は管理している物件の平均入居率が90%なら相当優秀な数字で、賃貸経営のプロとして、競争力・収益力に長けた物件を建てることでお仕事をいただいている弊社の場合でも、平均入居率は95%ぐらいです。
当物件は1年に3部屋前後の退去がありますが、平均25日で次の入居者が決まっています。問い合わせも非常に多いです。
ただ、このコンセプトの設定は市場調査の結果をどのように反映するか、建物構造や建築法令・消防法などの規制を如何にして上手く潜り抜けるかなど、不動産や建築の専門知識と経験がモノを云う部分になりますので、一般の方には難しいとは思います。

◆ コンセプトに合わせて様々なキッチンを採用しました ◆

7つのコンセプトなので、当然ながら間取りは7タイプあり各階ごとに上手く配置されています。
コンセプトの違いは、間取りだけではなく設備にも反映されていますのでキッチンの画像を参考にご覧ください。

◆ 最後に ◆

賃貸アパート・賃貸マンションを建てる時に、ほとんどの方がまず初めに検討する(優先的に考える)のは『建築費』なのですが、建築費が高いか安いか以上に『その地域のニーズに即した物件を建てられるかどうか』が重要です。思ったより安く建てられたのは良いけれど、入居者が決まらなければ賃貸経営は成り立ちません。

オーナー様のお仕事は「建物を建てること」ではなく「建物を建てた後、賃貸経営に失敗しないこと」であることを肝に銘じておきましょう。

マイホームと違い、建築費のローンは入居者からの家賃で支払っていくので、建築費が高いから損をする訳でももちろん得をする訳でもなく、当初の計画通りの賃料が得られるかどうかが安定した賃貸経営が行えるかどうかの鍵になります。そのためには様々なコンセプトの設定が大変重要です。建設会社をどこにするか検討する前に、間違いのないコンセプトをご提案することから、私どもはお手伝いさせていただいております。

賃貸経営を検討しているけど何かスッキリしない方、情報が多すぎてどうしたら良いのか良く分からなくなってしまった方、まずはご相談ください。